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鳥取市の『ひらがな音読支援』(「鳥取大学方式 」)への疑問  なぜ『習熟度別授業』じゃいけないのか?  後編

●「ひらがなの音読支援」は本当に子どものため?教師が授業を円滑にすすめるためではないのか?

私はこの「ひらがなの音読支援」は、息子の小学校時代の担任が「10までの計算は、とにかく暗記させてください」と言ったのにそっくりだと思った。


『超低出生体重児』と数学  なぜ、超低出生体重児は数学が苦手なのか? 学力を向上させる方法を探して  その4

暗算用の暗記カード 表に「1+9」、裏に答えの「10」が印刷されている

2017-1-12-1.png



私なら、学校から『ひらがな音読支援』に参加を要請されても、断るかもしれない。理由は、計算の暗記を断ったのと同じ理由だ。特訓や訓練が、子どもの成長のタイミングにあわなければ、逆に子どものストレスになるからだ。


●文部科学省の調査から、「学業不振」が原因で登校拒否になる生徒がいることが分かっているのに…子どもが勉強につまずくのは、本当に全てが子どもの「発達障害」のせいなの?  

今まで紹介した日本式の取り組みや支援と対照的なのが海外の考え方だ。海外の教育は、日本のように生まれた年で学年を決め、一斉に入学し卒業する、という発想ではない。そのため、文字が読めたり書けなかったり、計算ができないなら無理に詰め込まず、「留年」という選択肢も用意する。子どもは、一人一人違って当たり前だからだ。


留年も飛び級も当たり前!オランダの小学校が世界一といわれる理由 現代ビジネス 倉田 直子

オランダは義務教育法で、14歳まで小学校に在籍できるのだ。

なんとオランダで教育を受けた人の半数が、初等または中等教育で留年を経験していると言われている。ただし、先ほどの飛び級とは逆で、留年の約3分の2は中等教育で起こっているという。

つまり初等教育で起こるのは、留年の約3分の1ということ。前述のように留年を経験するのが全体の2分の1ならば、小学校で留年するのは全生徒の6分の1、約16.6%という理屈になる。

留年が起こりやすいのは、幼稚園的な1年生(Groep1)と2年生(Groep2)から、3年生(Groep3)に上がるころ。多くの小学校は、保護者との対話を重ね、子どもの発達が3年生に進むのに十分かどうかを調べるのだという。

実際に「初等教育の何年生で留年が起こるか」というオランダ政府のまとめ(2012-2013年度)によると、各学年における留年発生率は以下のようになる。

1年生4%、2年生8%、3年生5%、4年生4%、5年生2%、6年生2%、7年生1%、8年生1%。

発生率が一番高いのが、2年生の8%。100人中8人が、2年生(まだ幼稚園的な学年)をやり直している。つまり勉強の始まる3年生に進級する前に、子どもの成熟度を慎重にみていることが読み取れる。学年が上がるにつれ留年は起こりにくくなっていることから、学力や成熟の差異は早めに見つけられ、適した学年に送られていることが分かる。

(中略)

日本では、文部科学省の調査から、「学業不振」が原因で小学校または中学校を登校拒否する生徒がいることが分かっている。習熟レベルではなく年齢で一律に学年分けする日本では、今後も年齢の平均学力にそぐわない子供は苦しみ続けることになる可能性が高いのではないだろうか。

「同じ年齢なら同じようにできなければならない」と囲いを作ることで、「囲いからはみ出てしまった子」が学ぶことに対して意欲を失ってしまいかねない。
日本に飛び級や留年を簡単に導入するのは難しいのかもしれないが、それならばそういった不幸なマッチングをなくすためにも、何らかのサポート体制を整えることはできないのだろうか。(以下略)



上記の記事を読めばわかるように、俗に「10歳の壁」「小4の壁」と言われる年齢で、分数や割り算の学習につまずく子どもが多いのは、日本だけの現象でなく、海外でも同じなのだ。


ここでもう一度、神奈川県の新生児科医師から送られてきたメールを引用する。「計算ができない」「国語が理解できない」というだけで、「障害があるかもしれない」→「特別支援学級に行ったらどうか」が、いかに乱暴な意見かということがわかるだろう。


私が書いた手記の一部
手先の不器用さ、運動能力、読み書きなどには、若干の遅れがありました。特に困るのは、算数の授業です。数の概念が十分に身についておらず、一桁の計算がまだ完全ではありません。それに加え、日本語の理解不足から、言葉で説明している問題の意味が、よくわからない時があります。

一度も会ったことがない小児科医の意見
この子(私の息子のこと)にはおそらく軽いLDなど発達障害が隠れているかも、と感じます。そういう子であれば、必要に応じて特別支援学級を利用していく手もありですが診断名がついてないと学校側はなかなか動かないですし、学校の先生ももしかするとそうした必要性を感じながら、「病院に行ってみて」と告知するタイミングを見計らっているのかもしれませんし、個人では必要と感じながらも予算や人的資源不足の関係で導入できない場合もあると思います。 



なぜこんなことが起きるかというと、その原因は文科省にあるんだと思う。文科省は公教育に『習熟度別』の授業を取り入れようという気持ちがないんだろう。先ほどの、現代ビジネスの倉田さんの記事を読めば、結局は「お金」の問題だということがわかる。文科省は、『習熟度別』の利点を知っているが、教員が必要だしお金もかかる。たぶん国があまりにもお金を出さないから、もう諦めているんだと思う。


●文部科学省は『習熟度別授業』の利点をよく知っている

息子が通う私立高校は、『習熟度別授業』を何年も前から取り入れている。


私が文科省が、『習熟度別授業』の利点を良く知っていると思うのは理由がある。昨年息子の高校の説明会に行った時に、ある教育イベントの様子が紹介された。先生の説明では、その教育イベントには文科省が関与しており、なんと、文科省がこの高校の学生を、オープニングセレモニーの目玉として招待してくれたということだった。


息子の高校には夏休み明けから、編入生が次から次へとやってくるそうだ。入学してまだ半年しかたたないというのに、都立高校を辞める学生がそれだけ多いのだ。息子は「どこの教室も満杯で、これ以上増えたらどうするんだろう」と言っていた。


これは都立だけでなく、日本中で起きている現象なのかもしれない。


とにかく日本の教育は末期的状態で、曲がり角なんだと思う。


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2002年に手のひらにのるほど小さな男の子を出産しました。それから11年。医療と教育がもっと連携できないか試行錯誤してきました。コマーシャリズムとどう付き合うか悩み、一時挫折。もう一度がんばってみようと思うようになり、ブログをはじめました。

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