fc2ブログ

天国に届くといいなぁ 

自分のすむまちでおきた給食アレルギー死亡事故 できることはないか考えています

0

塩野義製薬の企業倫理はどうなっているの! 『うつの痛みキャンペーン』→『ADHD啓発』→『ゾフルーザ押し』で炎上  その3

●『うつの痛みキャンペーン』では、根拠を自作自演? 

だから私は今回、『ゾフルーザ』で塩野義製薬のプロモーションが批判されて良かったと思う。


なぜなら、塩野義製薬がこれまでやってきたキャンペーンは、もっと酷かったからだ。『ゾフルーザ』は根拠があるし、効果だってあるからまだいい。


2013年から始まった『うつの痛みキャンペーン』では、そもそも「根拠」を自作自演ともいえる強引な根拠で、キャンペーンを行なっていたからだ。


過剰な病気CMに業界団体が「待った!」 2015年2月3日 佐藤記者の「新・精神医療ルネサンス」 ヨミドクター

この疾患啓発広告で、製薬会社が診断基準にもない「うつの痛み」をアピールするための根拠としたのは、実は、自らが作った広報組織によるインターネット調査だった。うつ病患者663人と医師456人の回答をもとに、「患者の68・6%が、体の痛みがうつ病の回復を妨げると感じている」などとする報告をまとめ、このデータを高知大学の准教授らに提供した。准教授らがデータを論文化すると、元は自社が関与した調査であるにもかかわらず、これを伏せて啓発広告の権威づけに利用した。

「自作自演」とも言える手法だが、塩野義製薬広報部は私の取材に「通常行われている方法の範囲内」と答えた。だが、こんな手法が「通常」ならば、製薬会社の疾患啓発広告はすべて信じられなくなってしまう。



●国連児童の権利委員会の勧告を無視する塩野義製薬

もっと問題だと思うのが、塩野義製薬が発達障害の支援に関わることだ。塩野義製薬は、ADHD治療薬を販売しているにも関わらず、滋賀県や大阪府などの地方公共団体と、事業連携協定を結んでいる。具体的には、発達障害に関する市民講座やワークショップを共催し、発達障害への理解や発達障害児者と家族に対する支援を促進するという。


『発達障害児支援で大阪府と滋賀県が塩野義製薬と提携』という報道にびっくり! なぜ、ADHD治療薬を製造販売する企業と支援の提携をするの? 前編



しかし塩野義製薬のように、ADHD治療薬を販売する企業が啓発に関わることは、国連児童の権利委員会の見解に反している。


これは2010年6月に出された、国連児童の権利委員会の、メンタルヘルスに関する見解だ。


60.委員会は、著しい数の子どもが情緒的ウェルビーイングの水準の低さを報告していること、および、親および教職員との関係の貧しさがその決定要因となっている可能性があることを示すデータに留意する。

委員会はまた、発達障害者支援センターにおける注意欠陥・多動性障害(ADHD)の相談数が増えていることにも留意する。

委員会は、ADHDの治療に関する調査研究および医療専門家の研修が開始されたことを歓迎するが、この現象が主として薬物によって治療されるべき生理的障害と見なされていること、および、社会的決定要因が正当に考慮されていないことを懸念する。

61. 委員会は、締約国が、子どもおよび思春期の青少年の情緒的および心理的ウェルビーイングの問題に、あらゆる環境における効果的支援を確保する学際的アプローチを通じて対応するための効果的措置をとるよう勧告する。

委員会はまた、締約国が、ADHDの診断数の推移を監視するとともに、この分野における調査研究が製薬産業とは独立に実施されることを確保するようにも勧告する。



国連からこのような警告が出され、すでに10年近く経つというのに、我が国では未だに遵守されていない。だから今年、日本は再び名指しでこのように質問されたのだ。


国連子どもの権利委員会報告書 OHCHR | Committee on the Rights of the Child examines the report of Japan

The Committee was concerned about the growing number of children diagnosed with attention deficit hyperactivity disorder, often without using adequate diagnostic guidelines, and that the leading form of therapy was the use of psychostimulant drugs which were extremely harmful to children’s health. In fact, Japan was the world’s third largest market for attention deficit hyperactivity disorder pharmaceuticals, and a growing proportion of the users were children. Were non-pharmaceutical therapies and treatments available?



市民の人権擁護の会が滋賀県に出した公開質問状
ADHD 治療薬製造・販売企業との提携について

この度の事業提携協定については、公共事業という体を 装いながら実質特定の企業や業界への利益誘導に繋がり、その代償として多くの子どもたち の命や健康が犠牲になる危険性をここに指摘し、公開質問させていただく次第です。(中略)

日本において過剰診断・過剰投薬が問題となったのは、うつ病についてです。「うつは心 の風邪」のコピーに代表されるうつ病キャンペーンは、日本で新しい薬が承認されるや開始 されました。薬を直接宣伝したわけではなく、ひたすら疾病啓発という形を取った同キャンペーンは、結果として抗うつ薬市場を数年で7倍にし、患者を不自然に急増させました。精 神科・心療内科では根拠に乏しいチェックリスト診断が蔓延るようになり、満足な身体検査 や鑑別診断もないまま、単に問診だけで即診断、投薬がトレンドになり、多くの問題を引き 起こしました。薬を直接宣伝していないから問題ないという理屈は成り立ちません。

2013年にテレビ CM等で展開された、塩野義製薬による「うつの痛み」キャンペーンに対しては、過剰診断・過剰投薬を引き起こす過剰な疾病啓発だとしてマスコミや専門家等から次々と批判があがり、自作自演のキャンペーンであったことまで暴露されています。



さて、現在承認に待ったがかかっている、あの『ビバンセカプセル』もまた、塩野義製薬だ。


●国会で、塩野義製薬のキャンペーンを取り上げて欲しい!  国際製薬団体連合会のコード・オブ・プラクティス「プロモーションは偽装されてはならない」

このタイミングで塩野義製薬のキャンペーンに批判が集中するのは、神様が見ているとしか言いようがない。これだけ社会に混乱をもたらし、医療機関の負担を増やしているのだから、国会で取り上げて欲しい!


製薬企業のプロモーションコードに詳しい、共産党の高橋ちづ子議員や、薬害エイズの川田龍平議員が、国会で厳しく追及して下さらないかな。


さすが共産党、というぐらい質問に定評がある高橋ちづ子議員↓


質問日:2015年 5月 13日 第189国会 厚生労働委員会  HPVワクチン問題 日本共産党高橋ちづ子議員

国際製薬団体連合会のコード・オブ・プラクティスによりますと、やはりプロモーションは偽装されてはならない、後援されている場合は誰の後援なのかを明確に書かなきゃいけないと書いている。そして、日本製薬協は、それを遵守しつつさらに高いレベルのコードを持っているというふうに自分たちが言っているんですけれども、直接であれ間接であれ、影響を与えるおそれのある金銭などを提供してはならないとやっている。(中略)

任意団体、任意団体と言っているんですけれども、逆に言うと、任意団体を隠れみのに、本来、製薬企業が規律違反を行っているとしたらこれは問題はないのか、きちんと調査するべきだと思いますが、大臣、一言お願いします。


関連する話題です
私はNHKに受信料をもう払いたくない もう1つの『ストップ風疹』 前編

超低出生体重児の長期予後 私が成育に『不同意の意思表示』をしようと考える理由  その1 きっかけは「強制不妊手術」報道 

強引なNHKの『産後うつ』報道と自殺者を増やした『富士モデル』

NHKの強引な『産後うつ』報道で反発が広がるの巻 レクサプロ(抗うつ薬)とベルソムラ(睡眠導入剤)をわざわざ紹介したNHK 後編

NHKの『発達障害』キャンペーンが裏目に出た? 厚労省が小児ADHD薬『ビバンセ』の『パブリックコメント』を募集開始の巻  前編

ADHD治療薬『ビバンセ』に関するパブリックコメント その後  その1

超低出生体重児の長期予後 「強制不妊の実態解明 精神学会が自己検証へ」という報道と『市民の人権擁護の会』 舞台は国連へ 

コメント

非公開コメント
My profile

Author : サクラ47

2002年に手のひらにのるほど小さな男の子を出産しました。それから11年。医療と教育がもっと連携できないか試行錯誤してきました。コマーシャリズムとどう付き合うか悩み、一時挫折。もう一度がんばってみようと思うようになり、ブログをはじめました。

プロフィール

Author:サクラ47
2002年に手のひらにのるほど小さな男の子を出産しました。それから11年。医療と教育がもっと連携できないか試行錯誤してきました。コマーシャリズムとどう付き合うか悩み、一時挫折。もう一度がんばってみようと思うようになり、ブログをはじめました。

カテゴリ

月別アーカイブ

全記事表示リンク

検索フォーム

カレンダー

02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: