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牧本敦医師が残した支援の輪 『チャイルド・ライフ・スペシャリスト』も『レモネードスタンド』も『STAND UP!!』も

●国立成育医療研究センターが『臨床研究』で普及させた『新型出生前診断』 なぜ、『臨床研究』で行う必要があったのか?


国立成育医療研究センターが『臨床研究』で我が国に普及をさせた『新型出生前診断』は迷走し始めている。結局、日本産科婦人科学会(日産婦)の倫理委員会は、『新型出生前診断』を開業医にも認めるそうだ。





早速、「『優生学』まっしぐらじゃないか」と批判が出ている。私も、『新型出生前診断』を『臨床研究』でやる必要なんてなかったんじゃないかと思う。『強制不妊手術』の検証もしないで、凄いなぁと思う。


●『小児がん』は『臨床試験』で命が救われるようになった 『超低出生体重児』の支援と違い、診断はエビデンスに基づいて行われ、患者が主体の患者会が情報発信を行っている


同じ子どもの医療でも、周産期医療と対照的なのが、『小児がん』や『若年性がん』の治療だ。


昨日、18歳の競泳選手、池江璃花子さんが白血病であることを公表した。白血病は一昔前なら、不治の病だったが、今は治療法や新薬が登場し「慢性疾患」のような病だと友人の医師が言っていた。





私は小児がんの治療が、飛躍的に向上したのは「治療法」や「薬」だけでなく、患者目線の「支援」が充実しているじゃないかと思う。


『超低出生体重児』の支援と大きく異なるのは、診断は科学的根拠やエビデンスに基づいて行われていることと、長期的でなおかつ、大規模な疫学調査もきちんと行われていることだ。最近明らかになってきた『晩期合併症』対策のために、退院後のフォローアップも充実している。


また患者会にも大きな違いがある。小児がん以外の多くの患者会は親が主体だが、『小児がん』や『若年性のがん』は、成長した患者さんが主体の活動が増えていて、患者さんたちが発行するフリーペーパーもある。


●牧本医師が主人公の漫画『レモネード色の未来』


こういった活動を日本に普及させてきたのが、あの小児がんの専門医、牧本敦医師だ。


これは、白泉社の女性向け漫画雑誌『Silky』(シルキー)2007年9月増刊号に掲載された、牧本医師が主人公の漫画だ。「たちばないさぎ」さんの『レモネード色の未来』という作品だ。

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出典 「たちばないさぎ」著 『レモネード色の未来』

この人は、国立小児がんセンター小児がん医長牧本敦先生。この病院に勤務しながら厚生労働省のサポートを受けて小児がんの研究をしています。


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出典 「たちばないさぎ」著 『レモネード色の未来』

臨床研究というのは薬や放射線量や組み合わせを工夫して、今までよりも良い治療を作る為の治療実験です。動物実験では有効性や安全性が十分に確立されているものの、まだ人間では試されたことのない治療法です。小児がんは不治の病と言われてきたけれどこの繰り返しのおかげで多くの子どもが救われるようになったんです。



●牧本医師がNPO法人を作った理由 補助金は使途も期限も限られている上、予算の半分にも満たないから


『レモネード色の未来』は、国立がん研究センターの小児科医長だった牧本医師が、厚労省の支援を受け、「小児がん撲滅」のためにNPO法人を設立するというストーリーだ。


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出典 「たちばないさぎ」著 『レモネード色の未来』

10年近くかかる臨床試験を3年分の補助金しか出してくれないうえ、期限付きで使徒も限られているんだからさーーー

「…あのぅ 日本でも小児がん撲滅のためのNPOを作りませんか?」

「NPOへの寄付金を募って臨床試験の費用補助やチャイルド・ライフ・スペシャリストの育成と活動補助・小児がんの情報発信ができたらーーーーー」



臨床医の牧本医師がNPO法人を作った理由は、国から下りる補助金では足りないからだ。補助金は使途も期限も限られている上、予算の半分にも満たないのだ。それなら皆力を合わせて「頑張るしかない」と医師やスタッフ、患者が立ち上がったのだ。


あれから牧本医師は国立がん研究センターから去ったが、残したものは大きい。


私はこの漫画を読んで初めて知った。今や当たり前のように小児病棟で見かける『チャイルド・ライフ・スペシャリスト』や、小児がんの募金活動、『レモネードスタンド』が日本に根付くよう、バックアップしたのが牧本医師のようだから。


●牧本医師の患者さんだった男性が設立した患者会『STAND UP!!』


そのうち池江璃花子さんも、きっと、このフリーペーパーを目にするだろう。そしてページをめくるたびに、勇気付けられるんじゃないかと思う。この『STAND UP!!』は牧本医師の患者さんだった男性が設立した若年性がん患者団体が発行している。牧本医師が研究の一環で後押し、普及させたのだ。


※ 過去に発行された冊子が公式サイトでダウンロードできます↓
若年性がん患者団体 STAND UP!! 35歳までにがんにかかった若年性がん患者による、若年性がん患者のための団体。
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牧本医師の患者さんだった男性は、今、都立病院で医師として活躍している。


がんになって得た夢と仲間のおかげで 勉強への焦りや友人関係への不安も乗り越えられた  AYA Life



こうしてみると、牧本医師はすごい小児科医だと思う。


きっとこの『レモネード色の未来』にはまだ続きがあるはずだ。


私はいつか続きを読んでみたい。


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2002年に手のひらにのるほど小さな男の子を出産しました。それから11年。医療と教育がもっと連携できないか試行錯誤してきました。コマーシャリズムとどう付き合うか悩み、一時挫折。もう一度がんばってみようと思うようになり、ブログをはじめました。

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